バイ・ディジタルO−リングテスト富山セミナー及び第19回日本バイ・ディジタルO−リングテスト医学会開催の御案内

未知との遭遇

私の仕事のメールアドレスに以下のような「学会」の参加募集のメールが入っていた。

バイ・ディジタルO−リングテスト富山セミナー及び第19回日本バイ・ディジタルO−リングテスト医学会開催の御案内

  
******先生 
第19回医学会第二報 (http://bdort.net/19thigakukai(2nd).pdf
平成21年7月4日(土)〜5日(日)会場:東京大学山上会館 対象:日本BDORT協会会員(医師・歯科医師・獣医師・鍼灸師・薬剤師・看護師)  お早めの参加登録に御協力下さい。(参加申込書を早急にFAXして下さい。)

(中略)

富山県朝日町セミナー(http://bdort.net/2009julyseminar.pdf

開 催 日 :平成21年7月18日(土)〜20日(月・祝) 主 催 : 日本バイ・ディジタルO−リングテスト協会 共催 : 富山県朝日町 日 程:7月18日(土)司会進行:藤原 良太先生(朝日町総合病院統合診療部)13:00〜15:00「癌とアルツハイマーその他難病の短時間診断法と安全で効果的な治療法1」 「Mouth writing, Hand writing, Foot writingの診断及び治療効果判定の応用」「GliomaとAlzheimer’s Diseaseを理解する為の解剖・生理・病態」* 講師 大村 恵昭教授・出口 一樹先生* 会場 アゼリアホール会議室(富山県朝日町)* 対象 日本BDORT協会会員医師・歯科医師・獣医師・鍼灸師・薬剤師・看護師)* 会費 25,000円(日曜セミナーも含む)あさひショッピングセンターアスカアゼリアホール住所 : 富山県下新川郡 朝日町平柳 688 TEL: 0765-83-2000 (JR泊駅徒歩3分) 15:30〜17:30 「町民公開講座」 “癌のスクリーニング”他*講師 大村恵昭教授・小杉 宗弘先生*会場 アゼリアホール(富山県朝日町)(350名収容)*対象 一般町民、日本BDORT協会会員  ORT友の会会員7月19日(日) 9:00〜17:00「癌の局在診断 癌とアルツハイマーその他難病の短時間診断法と安全で効果的な治療法2」                               「Anti-aging, Anti-Cancer, Anti-Alzheimer のための正常テロメアを500ng以上に上げる方法」*講師 大村恵昭教授・下津浦 康裕先生                  *会場 あさひ総合病院(富山県朝日町)(200名収容) *対象 日本BDORT協会会員 「交流会」*会場  小川温泉元湯 ホテルおがわ      宿  舎 : 小川温泉元湯 ホテルおがわ  富山県下新川郡朝日町湯の瀬1番地  TEL 0765(84)8111   1泊2食  新館利用2名1室   16,950円       3名1室   14,850円   4名以上1室 13,800円

さて、バイ・ディジタルOリングテストとはNATROM氏が解説しているようにこっくりさんに良く似た診断法であるようだ。
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090204
マイナーなものだと思っていたのだが、知り合いのいきつけの腕の良い接骨院がこれを採用していて、その人は真に受けていたりするなどの話を聞いたので、意外と世間に広がっているのかもしれない。
というわけでそのような話題の新技術の学会のお誘いいただけるようになるとは、私も知らない間にあっち方面で名声を得ていたのだろうかと一瞬考えたが、どう考えても私はこの学会の参加資格に該当していないので、この「学会」が手当たり次第にこのスパムを送りつけているのは間違いあるまい。
このセミナーの講師の名前と講演タイトルを抜き出してみた。

  • 大村恵昭教授 "1.Important Role of Asbestos in Intractable Medical Problems Including Malignant Tumors, Cardiovascular Diseases, Alzheimer’s Disease, Autism, Cataracts, Intractable Pain, and Morgellon’s Disease (Which is Considered to Be a Medical Mystery) and How to Remove Asbestos and Other Harmful Substances From the Human Body Safely and Effectively by Elevating Normal Cell Telomere more than 500 ng (BDORT Units) 2.Mouthwriting, Handwriting and Footwriting: Important Quick & Safe Diagnosis Method and Evaluation of the Therapeutic Effect 3.Temporary Relief of Anti-Pain & Anti-Cancer Effect of Mechanical Stimulation of Anyone of 3 Front Tooth (1st Incisor, 2nd Incisor & Canine) of Right & Left Front Side of Upper & Lower Jaw and Their Possible Mechanism"(なげえー。テロメアを500ng以上にあげる方法、の500ngの後ろに(BDORT Units)と書いてあるのが香ばしい)
  • 大村恵昭教授、岐阜県西濃保健所長 出口一樹先生「癌とアルツハイマーその他難病の短時間診断法と安全で効果的な治療法1」 「Mouth writing, Hand writing, Foot writingの診断及び治療効果判定の応用」「GliomaとAlzheimer’s Diseaseを理解する為の解剖・生理・病態」
  • 東京メディカルスポーツ専門学校 妻木充法先生「バイデジタルO リングテストと円皮鍼の治療法」
  • 新神戸歯科 院長 藤井佳朗先生「Bi−Digital O−Ring Test を広く普及するために、特に咬合調整について(仮題)」
  • 大分岡病院 会長 岡宗由先生「異常経絡・経穴の正しい診断と治療-BDORT による五行の色体表について-(仮題)」
  • 大村恵昭教授、小杉 宗弘先生“癌のスクリーニング”他
  • 大村恵昭教授、下津浦 康裕先生「Anti-aging, Anti-Cancer, Anti-Alzheimer のための正常テロメアを500ng以上に上げる方法」
  • 朝日町総合病院統合診療部 藤原良太 (司会進行)

名士録

大村恵昭教授

大村恵昭『教授』はこの技術の創始者であるが、この人に教授をさせている大学はどこか、と調べてみた。
http://www.baobab.or.jp/~oring/omura.shtml

- ニューヨーク心臓病研究ファウンデーション研究所長
Director of Medical Research, Heart Disease Research Foundation, New York
- ニューヨーク州公認国際鍼・電気治療大学学長
President, International College of Acupuncture and Electro-Therapeutics, New York
- ニューヨーク医科大学社会および予防医学教授
Adjunct Prof. Dept. of Community and Preventive Medicine, New York Medical College, New York
- ウクライナ国立医科大学ノン・オーソドックス医学教授
Prof., Non-Orthodox Medicine Dept., Ukrainian State Medical University, Kiev, Ukraine
- 元マンハッタン大学電気工学科客員研究教授
Former Visiting Research Prof., Dept. of Electrical Engineering, Manhattan College, New York
- 元シカゴ医科大学薬理学客員教授
Former Adjunct Prof. of Pharmacology, Chicago Medical School
- 元昭和大学医学部生理学客員教授
Former Adjunct Prof. of Physiology, Showa University of Medicine, Tokyo, Japan

ニューヨーク心臓病研究ファウンデーション研究所というのは以下の人がちょっと調べた限りでは社交クラブのようなものに該当するようで、研究所としての実態は確認できなかったという。
http://listproc.ucdavis.edu/archives/law-lib/law-lib.log0706/0090.html

ニューヨーク州公認国際鍼・電気治療大学
http://www.icaet.org/
はThe University of the State of New York, State Education Departmentに恒久的認可を受けている、とあるけど、orgドメインだから普通の意味の大学ではあるまい。そもそもThe University of the State of New Yorkは所謂ニューヨーク州立大学ではなく、ニューヨーク州の教育認可団体なのだと。ウェブサイトで確認すると、この団体と大村氏は確かに鍼灸医養成プログラム認定単位に含まれているようだ。
http://www.op.nysed.gov/acupuncert.htm

ニューヨーク医科大学自体はまっとうな大学のようだが、社会および予防医学教授とか、大村氏の名前を確認することはできなかった。

ウクライナ国立医科大学という大学のウェブサイトを見つけることはできなかった。

まとめると、この大村氏の名乗っている教授職が通常の意味の大学の教授である確証を得ることはできなかった。

妻木充法先生

妻木充法というひとはなかなか有名なスポーツトレーナーのようだ。東京メディカルスポーツ専門学校の副校長で、学校のウェブサイトでもOリングを使っていることを紹介されている。
http://www.tokyo-medical.ac.jp/news/p98.html

藤井佳朗先生

藤井佳朗という人は自身のウェブサイト上で、噛み合わせを直すことで全身の難病を治すことができると主張している。
http://homepage1.nifty.com/kkmiya/UHL-ha/OMha-fujii-01.html

岡宗由先生

大分岡病院(結構大きい病院のようだ)会長の岡宗由という人はその病院内に分子共鳴研究所(!)というものを構えていた模様。

杉原淳先生

杉原淳という人は固体物性の研究をしていた人のようだ。
http://jglobal.jst.go.jp/detail.php?JGLOBAL_ID=200901041756375594&t=1&d=1&q=1000096247
それがどう代替医療と関わるのか、よくわからなかったのだが、講演タイトルのMinimal Catalystなるもので検索すると、いわゆる『水商売』のページが引っかかってきた。
コスモウォーターなる水差しのページによると、
「MICA(Minimal Catalyst(ミニマル カタリスト))加工
  水を極小の触媒にして製品を加工する最新技術です。 」
http://www.e-marutoshi.com/cosmo.html
とのこと。怪しい…。杉原氏は定年退職後に小遣い稼ぎで水商売に名を貸しているのだろうか…

小杉宗弘先生

小杉宗弘という人はコスギ歯科医院の院長である。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~kdoffice/
金属アレルギーをOリングテストで調べるんだそうな…。

下津浦康裕先生

下津浦康裕という人は下津浦内科医院の開業医である。
http://shimotsuura.at.infoseek.co.jp/
このページはすごい。Oリングテストについての情報が豊富である!『間接法』という方法では動物、植物、死体、組織などに対してもテストを行えるのだという。「正常組織や細菌の組織プレパラートを第三者が手に持ち、手に持っているプレパラートと病変部位が共鳴すれば、筋力低下して、第三者の指が開く」のだと。

藤原良太先生

藤原良太という人が働いている病院のページでは、
http://hos.town.asahi.toyama.jp/index.php?u=outpatient/kamoku/sogosinryo/sogo.html

「O-リング」は日本ではまだあまり広く知られてはいませんが、国公立病院では唯一『あさひ総合病院』に導入されました。

とのこと。公的機関がこっくりさんを導入しているのをどう考えるべきか。まあ明らかに病気ではない場合に、通常の金のかかる検査の代わりにOリングテストを行うことで医療費を削減できるかもしれないので、必ずしも悪いことではないかもしれない。

出口一樹先生

出口一樹という人は岐阜県西濃保健所長らしい。
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s22703/
幸いにも保健所の通常業務の中にOリングテストは含まれていないようだ。

認定医試験も

認定医試験も同時に行っているそうだ。興味のある皆さん、まだ間に合うので参加してみてはいかがでしょうか?
http://bdort.net/2009julyseminar.pdf

筆記試験へ向けて
バイ・ディジタルO-リングテストの基本現象は、1993 年知的所有権として特許認可されまし
た。メカニズムとして大村恵昭先生による電磁波理論が紹介されています。ORT のやり方と
して指の選択法やグレーディング方法、共鳴現象を使った臓器、癌、経絡、経穴のイメージ
ング方法など多様です。近年は濃度が違うとORT 反応が変化する事から、濃度差サンプルの
使い方が紹介され癌の正しい診断法も高度になってまいりました。治療に於いても薬を異常
部へ取り込ませるdrug uptake 法など様々な方法が報告され臨床効果をあげています。ORT
は西洋医学的に応用が広がるばかりでなく、東洋医学で古来伝承されてきた経絡、経穴、募
穴、愈穴などの判断に於いても、各種臓器を使ってほぼ同じような現象が見出され、東洋医
学の素晴らしさがORT からも証明出来るようになりました。特に古典では未知の経絡、経穴
やその頭部とのつながりがORT で判断出来るようになり、更に舌、手、顔の臓器代表領域も
判断出来るため、ORT の有用性および臨床応用に広がりがみられるようになりました。ORT
での評価は、現代医学検査で科学的に検証されることが望ましいわけですが、電磁波病のよ
うに現代医学では証明の難しい病気や顎関節症・難治性歯痛に対しても光を投げかけていま
す。この方法はスタンダード医学で認知された方法ではないため、患者との間でインフォー
ムドコンセントが必要で、社会的にもORT 認定医としての自覚が求められています。