King Crimson Collector’s Club: Live in Philadelphia, 1982

このCDは"Discipline: Live at Moles, Bath"とセットになってCollectable King Crimson Vol2 として発売されている。前者は80年代クリムゾン(正確にはDiscipline)の一番最初のライブであり、いろいろ興味深いのだが、後者もまたすごい。
この82年のライブはBeatリリース後のツアーのうちの一つである。Beatというと駄作だとか、Frippが契約消化で作ったアルバムだから、やる気がないとか、散々な評価だが、このライブの演奏を聴くと結構格好よい。というか、このライブの演奏がよい。
とりわけすごいのが
2:Red この時期のこの曲は軽いとよく言われるが、このライブでの演奏はかなり重い。
4:Frame by Frame 異常に速い。
10: Neurotica この曲を聴けばCDの元は取れる、と言い切りたくなるほどのすごい演奏。95年の来日公演でこの曲を聴いたときにこの曲はライブ栄えすると感じたのだが、そのときの演奏よりもさらにすごい。切れている。スティックはあおりまくり、ブリューはサイレンを鳴らし、ドラムはさらにトリッキーに、そしてフリップも最後のギターソロで切れきっている。この曲に限らずスティックは音数が2割増くらいになっていて、グネグネの演奏をしている。

狂った演奏が好きな人にお勧め。